ストリートカルチャーの異なるジャンルのプレーヤー2人が仕事やお金などのリアルな生活事情について対談する「クロス・ストリート」。
記念すべき第1回目に登場するのは、BMXライダーの勅使川原大地さんとフリースタイル・バスケットボーラーのBUG!?(バグ)さんです。2人はこれまでに仕事現場で面識はあったものの、じっくり話したことはないということ。
今回2人には「それぞれのカルチャーの過去・現在・未来」と「ストリートカルチャーとビジネス」の2つのテーマで話をしてもらいました。
ストリートカルチャーの第一線を走り続けてきた2人が見つめる「過去・現在・未来」、そして「生活」。どこよりもリアルなトークの始まりです。
勅使川原大地プロフィール
【勅使川原大地(てしがはら・だいち)】
BMXライダーだったお父さんの影響で5歳からBMXに乗り、その後多くの大会で優勝、入賞を果たしてきたプロBMXライダーの勅使川原大地さん。現在はイベントやテーマパークなどでのショーに出演する傍ら、自身のBMXスクール運営やイベントオーガナイズ、大会解説などBMXの可能性を広げる活動をされています。
【勅使川原大地を知る質問】
BUG!?プロフィール
BUG!?(ばぐ)
「日本一=世界一」と称されるフリースタイル・バスケットボールの大会「FREESTYLE BASKETBALL BATTLE JAPAN CHAMPIONSHIP」において3度の優勝を果たし、フリースタイル・バスケットボールのアイコンとして活動しているBUG!?さん。トレードマークのクラウンのマスクをつけて行う異次元のパフォーマンスは圧巻。現在は国内外でのパフォーマンスや大会審査員などを行うほか、アーティストのライブ・MVへの出演など幅広く活躍中です。
【BUG!?(ばぐ)を知る質問】
カルチャーの過去・現在・未来
BUG!?:
まず最初のテーマは「それぞれのカルチャーの過去・現在・未来」だね。
フリースタイル・バスケットボールの歴史で言うと、オレらはまだ日本に入ってきて20年くらいしか経ってないんだよね。
勅使川原大地:
あっそーなんですね!
BUG!?:
そう、2004年にナイキが主催した「FREESTYLE CLASH(フリースタイルクラッシュ)」(*1)っていうイベントが日本に上陸して、そこから広まってったのよ。
きっかけが昔ナイキのCMでさ、バスケットボールの音で作った曲で、フリースタイルバスケをやるってのがあって。(*2)
(*1) 2004年にナイキが開催した3つのスポーツ「フットボール/バスケットボール/スケートボード」のフリースタイルを競う大会。東京タワー・アミューズメントホールで3日間にわたって開催された。
(*2) パフ・ダディの「Can’t Nobody Hold Me Down」、ノトーリアスB.I.G.の「Hypnotize」、マライアキャリーの「Honey」など、多くのミュージックビデオを監督してきた映像ディレクター、ポールハンターが監督した伝説的コマーシャル。バスケットボールとヒップホップの文化を融合するというアイデアの元に作られ、世界的なインパクトを与えた。
勅使川原大地:
めっちゃかっこよさそうすね。
BUG!?:
そうそう。
そのCM が世界的なムーブメントになって、そっからアメリカで大会があってさ。
そこから日本に上陸したのが2004年なのよ。その時のテーマがスポーツと音楽の融合みたいな感じで。フリースタイル・フットボールと、バスケットとスケートボードの3種類を音楽とミックスしたイベントをやってたのよ。そこからバトルっていう文化が始まって。
なのでまだ20年くらいで。で、オレ18年ぐらいやってて。
勅使川原大地:
すごい。
BUG!?:
ちなみにBMXは日本にカルチャーが入ってきてから何年ぐらいなの?
勅使川原大地:
大体50年ぐらいですかね。
BUG!?:
そんなあるんだ!
そこが気になってたのよ。
何年ぐらいで今のところまで来てんだろうなって。
勅使川原大地:
本当にBMXのフリースタイルが確立したのは多分もう少し後だと思うんですよ。
でもBMX自体のカルチャーが日本に到着したのは、大体50年前ぐらいかな。
僕のおじいちゃんがBMX持ってきて、自分もやってるんで。3世代目ぐらいまで来てますね。
BUG!?:
やっとひと回りしそうなぐらいだね。
勅使川原大地:
そうですね。
不便だったものを作ってくれてた先輩たちがいるんで、僕たちがやりやすくしてもらってるなって思います。
BUG!?:
BMXを昔からやってて、
まだ今も普及するために頑張ってくださってる上の人たちはいるわけ?
勅使川原大地:
そうすね。やっぱやりやすくしてくれてる人たちはいます。
BUG!?:
いいね。俺たちは上がいないのよ。だから全部やらなきゃいけなくて大変ってのはあるんだけど、その分やりがいもあって。今のシーンの状況で言うと、フリースタイルバスケシーンは、日本はもう断トツの世界1位でさ。
勅使川原大地:
なるほど。
BUG!?:
だから日本に世界一がめちゃくちゃいるみたいな感じなのよ。
海外からも日本に修行しにきたりしてるし。小学生ぐらいの天才キッズがいっぱい現れてきてて、ここからどんどん盛り上がってくだろうなっていう感じ。
勅使川原大地:
BMXも一緒ですね。今世界で一番キッズライダーが上手い国が日本です。
コンテストも増えてるし、オリンピックが出てきて目指す場所ができたっていうのがやる気に繋がってるすね。あとギアもですね。子供用のギアが増えて、子供がトリックがしやすくなったってのもあります。
アメリカとかヨーロッパの人からも、日本は独特なライディングをするってすごく注目されているんですよ。まあいろんなエクストリームスポーツも全部含めてだと思うんすけど、今日本が結構盛り上がってますね。
プロフィール
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5歳からBMXに乗り、その後国内外の数多くの大会で優勝、入賞を果たしてきた日本を代表するプロBMXライダー。現在はイベントやテーマパークなどでのショーに出演する傍ら、自身のBMXスクール運営やイベントオーガナイズ、大会解説などBMXの可能性を広げる活動を行なっている。
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「日本一=世界一」と称されるフリースタイル・バスケットボールの大会「FREESTYLE BASKETBALL BATTLE JAPAN CHAMPIONSHIP」において3度の優勝を果たし、フリースタイル・バスケットボールシーンのアイコンとして活動しているプレーヤー。トレードマークのクラウンのマスクをつけて行う異次元のパフォーマンスはまさに圧巻。現在は国内外でのパフォーマンスや大会審査員などを行うほか、アーティストのライブ・MVへの出演など幅広く活躍している。