レペゼン:
ではそんなストリートで稼ぐためには必要な事はなんだと思いますか?
金子淳二郎:
同じ方向に行かない方が良いんじゃないですか。90%の人が行く方じゃなくて、10%の方に行くべきだと思いますね。
90%の方は大企業とかがやる事だし、ストリートの会社やブランドは逆の方行かないとね。
レペゼン:
じゃあ設立されてからはずっとそっちの方に向かって行ってるって意識はあるんですか?
金子淳二郎:
いわゆるマスなブランドにはない物で、かつニッチにはなり過ぎない反対の方に向かってますね。そのバランスも大事だと思いますね。
レペゼン:
じゃあオリジナルブランド出してからずっとバギーのジーンズ出してるのもそういう所からですか?
金子淳二郎:
そう。だけどちょっとだけスリムなパンツも出してるみたいなね。
レペゼン:
適応する所は適応しつつって感じですね。
でもその10%の方を選ぶって、リスクもあるし怖いと思うんですけど、それをやれる秘訣みたいなものは何かあるんですか?
金子淳二郎:
自分の中には、そもそも根本的に、人と違う事がやりたいなって気持ちがあるんですよね。アメリカとか海外行って思う事は、そういう人の方が多い気がする。
だから居心地が良いと言うか更に刺激を受けて、もっと頑張ろうかなって思わせてくれるのはありますね。
レペゼン:
なるほど。
金子淳二郎:
なんで怖くないの?って聞かれると難しいけど、踏み出さないと一生そこの風景は見られないですよね。一度は見たくないですか?って思っちゃうんですよね。
レペゼン:
なるほど。
金子淳二郎:
自分で起業してるとか関係なくて企業とかに勤めてても、その中での10%の方に行った人たちが社長になったり、出世してると思うんですよ。
皆と同じことやってても、評価も同じになっちゃうし。
レペゼン:
これからアパレルやりたいって人も沢山いると思うんですけど、そういう人に最後アドバイスとかありますか?
金子淳二郎:
今そういう芽が出て来てる人たちって新しい感覚を持ってると思うから、押し付けはしたくないし、周りを気にせずにどんどん行っちゃってください!
むしろ俺たちに出来ない事をやってるなって思うからそれを吸収したいぐらいですね。笑
レペゼン:
いくつになっても学ぶ姿勢が素晴らしいです!
金子淳二郎:
まあ、あえて言うとするなら、「OFF-WHITE(オフホワイト)」みたいにストリートデザイナーから億万長者になれる時代だし、本当にこだわった物を作った方が良いじゃないかなと思います。大変だと思うけどね。
レペゼン:
こだわった物を作り続けるって簡単じゃないですよね。
金子淳二郎:
1~2年稼ぎたいだけなら別だけど、長くやっていきたいなら難しくてもその方が良いと思います。
これもさっきの10%の話と同じかもしれないけど。その方が面白いと思いますね。
レペゼン:
今後、どんな動きをしていきますか?
金子淳二郎:
今後は日本とニューヨークの架け橋になっていきたいですね。それがアパレルだけじゃなくても新しい事業だとしても、それが自分達のバリューだと思うんですよね。
日本だけじゃなくて海外にもお店があって、そういうのを活かして色々提供していきたいなって思います。
レペゼン:
ニューヨークからインスパイアされた物もあるとは思うんですけど、「Hotel Lafayette(ホテル・ラファイエット)」みたいなことをニューヨークでもやってみたいなって気持ちはありますか?飲食とアパレルみたいな。
金子淳二郎:
「Hotel Lafayette」は新しい刺激を求めて、「Lafayette」じゃ知り得なかったことや今まで関係なさそうだった所と組んで、もっと壁を崩そうとした感じなんですよ。
それで新しいシナジーが出て化学反応が起きれば良いなって思ってやったんですよね。
レペゼン:
なるほど。
金子淳二郎:
まぁポップアップスペースと言うか、新しいグループとか人と出会ってやって行きたいなって。ニューヨークも店が発信地になってるけど、カフェでもレストランでもそういうこと出来たら良いなと思います。
レペゼン:
良いですね!楽しみです!
金子淳二郎:
後はアジアの方に力を更に入れたいと思ってますね。中国とかにもお店出したいですね。
あとはフィリピンだったりインドネシアで勝負して行きたいなって思いますね。
レペゼン:
フィリピンって良い感じなんですか?
金子淳二郎:
東南アジアとかインドとか今経済成長してるから、そういう時のパワーってやっぱりすごいし、新しいストリートのカルチャーも生まれてくるからね。
レペゼン:
カルチャーが生まれる瞬間ってすごそうです!!
最後になりますが、何か告知あればよろしくお願いします。
金子淳二郎:
来年の春で「PRIVILEGE」が10周年で、何かイベントやりたいなとは思ってます!
あとコラボだと今月末にタイの床屋「NEVER SAY CUTZ」と日本のグラフィックアーティストESOWさんとうちの3者でアイテム出します。あとは中国のダンスバトルとコラボして、Tシャツ作ったりとか。
レペゼン:
うおー!!今後も色々と楽しみですね!!
今日は、本当に熱い話を聞かせていただきました!!今後のアパレルのコレクションも楽しみにしています!!ありがとうございました!
彼はなぜ10%の方に進めたのか。進んだ本人にとっては当たり前のことなので、その質問がなかなか響かなかったことを覚えている。
一方で、彼が返した言葉は強かった。「10%の方に進んだやつが、結局は強いし、幸せになれる。」
スマホがあれば世界とは繋がれるが、それは24時間365日、人の目を気にしていることになる。他に同調して90%の方を選んでしまう人格が自然と作られてしまう。
その道を進まないためにはどうしたらいいのか。自信を持って10%の道を歩むにはどうしたらいのか。
まずはコンビニの前でたむろするところからやり直してみては?
金子淳二郎 Instagram:jun_lafayette
Interview by DJ K.DA.B(djkdab)
日本のストリートをレペゼンしよう。