これまでに語られた、DEEのTATTOOとの出会い。ホルモン焼き屋の少年は、アメリカで覚悟を決め、今や様々なアーティストたちの歴史の一ページを彩る彫り師となった。
そんな彼とストリートの出会いにフォーカスしたこれ以降のインタビューに注目だ。
レペゼン:
グラフにもあるんですけど、彫り師として、「いけんじゃね?」って思ったきっかけは何かあるんですか?
DEE:
一番のきっかけはANARCHY(アナーキー)のタトゥーを彫った事ですね。俺の中でデカい出来事でしたね。
レペゼン:
ANARCHYさん!!それはすごい!!どういう経緯でANARCHYさんを彫る事になったんですか?
DEE:
元々彼の幼馴染の人とクラブ時代に繋がってて、その人にまず彫らせてもらったんですよ。で、そこから健太君(ANARCHY)に話が行って、直接連絡が来てって感じですね。
レペゼン:
すごい!向こうからオファーが来たって事ですよね。
DEE:
そうですね。確か一番最初は、首の小さい隙間に漢字を入れたのかな。
レペゼン:
もう何回も彫ってるんですか?
DEE:
全部で5個ぐらい入れてるかな。あともともと首にあったの親父さんが彫ったやつとかも直してる。
レペゼン:
首って痛そうですね。笑
DEE:
首はまあまあ痛いっすよ。笑
レペゼン:
でもその出来事はやっぱり大きなポイントですよね。
DEE:
俺の中でそれがあって結構変わりましたね。ずっとヒップホップが好きだったから、ラッパーに憧れがあって、地元で音楽を少しやってた時もあったんですよ。
レペゼン:
それはラップですか?
DEE:
本当に一瞬ですけどね。みんなでやろうってなって、フリースタイルのショーケースに出たんですよ。でも俺固まっちゃって何も言えなくて、それで挫折したんですけど。
レペゼン:
そうだったんですね!!
DEE:
その時のクルーで東京に出よう!って話になってたんですけど、当時、専門学生だった俺は付いて行かなかったんですよ。
レペゼン:
なるほど。
DEE:
生活もあるし、ビビって守りに入っちゃった。それでちょっとしたら、そいつらがめちゃくちゃカッコいいPV撮ってて、すごく後悔をした。だからラッパーに対しては憧れがあって、今ラッパー達とリンクが出来るタトゥーを見つけて、すげー楽しいなって。
レペゼン:
なるほど!!その憧れに追いついたみたいな感じですか?
DEE:
そんな感覚はちょっとありますね。
レペゼン:
いやー!それはやっぱり感慨深いですよね。
ANARCHYさん以外のラッパーも彫ってるんですか?
DEE:
Staxx T(スタックス・ティー、CREAM)、YZERR(ワイザー・BAD HOP)だったり、KEIJU(ケイジュ・KANDYTOWN)、JAZEE MINOR(ジャジー・マイナー)、SMITH-CN(スミス・シーエヌ)とか。あとYellow Bucks(イエロー・バックス)のも彫りましたね。
レペゼン:
すごーい!!ラッパーがラッパーを呼ぶみたいな感じなんですかね?
DEE:
そうっすね。俺もヒップホップが好きだから、彫りたいってのもありますし。
レペゼン:
「好きこそ物の上手なれ」ってことですよね。
ここ最近の動きはどうですか?
DEE:
30歳ぐらいで仕事としてスタートさせてから、なんか良いじゃんって感じで来てて、それで去年あたりからすごく上り調子ですげえ楽しい!ってなりました。今はちょっと振り出しに戻って、落ち着いて考え直してるところですね。
レペゼン:
考え直すってのはタトゥーについてですか?
DEE:
タトゥーに対してもそうだし、人生設計もちゃんとしてみようかなって段階かな。
▼DEE
Instagram:dee_tattooer
Interview:ABE HONOKA
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