STADIUM(スタジアム)三浦寛澄のファッションへの熱い想い。「ウェア」「アイテム」という尺度からストリートを見続けてきた男だからこそわかるファッション哲学を聞くと、何となく流行りだと思っていたものが、決して何となくではなく、確固たる理由と時代背景を持ち合わせてそうなっているものだと納得させられた。後編は三浦寛澄自身が持つSTADIUMへの想いや、ストリートで服を売ることについて聞いた。ただただ流行りに流れるのではなく、自分自身をレペゼンし続ける方法はSTADIUMから学べ。
レペゼン:
最近、STADIUM(スタジアム)に買い物に来る層ってどんな人たちですか?
ヒロトさん:
超若いよ。店にきてるのは中高生から20代半ばが多いかな。
レペゼン:
若い人が多いんですね!若い世代のファッションセンスも変わって来てますよね。
ヒロトさん:
間違いなく、俺らの若い時の感覚とは服を買うことに対する感覚が違ってきてるとは思う。
レペゼン:
具体的にどんな違いを感じますか?
ヒロトさん:
ヒップホップのマーケットが大きくなって、いわゆる「ギャル男」が少なくなっているように感じます。いい流れっちゃいい流れですよね。ただ、うちはその中でもブレずに、やることは変わってないですね。
レペゼン:
ヒロトさんさんが服の仕入れをされてるんですよね。どうやって選んでるんですか?
ヒロトさん:
自分が好きなものをベースに、時代に合わせてアップデートしていくのが良いかな、と思ってます。これからはより一層、自分が良いと思うものにこだわっていこうかと。若い子に合わせると、自分の中で100%良いものを提供できないんですよね。売れるからといって、金に流されると続かないしね。
レペゼン:
まさにヒップホップですね!SELL OUT(セル・アウト)していない!
確かに、STADIUMには他の店にはない、ブレないイメージあります。
ヒロトさん:
そう思ってくれてるのはありがたいです。これから自分がやりたいことを100%実現していくと、もっとニッチな方向に行くかも。笑
レペゼン:
それが時代の流れにも合うんじゃないですかね?
ヒロトさん:
これからさらに両極端になっていくと思うんだよね。ミーハーなもの追いかけたり、安いものしか買わない人たちと、自分の好きなものにこだわっていく人たちと。僕は本当にいいと思うものにこだわっていきます。
レペゼン:
貫いていくんですね。
ヒロトさん:
みんな同じようなものを着るようになってきたというか、「友達が着ててかっこよかったから買う」っていうの若い子にありがちじゃないですか。携帯1台あれば、それぞれの「かっこいい」がいろんな形で調べられる時代だからこそ、ブレないものを売っていく方が楽しいっていうか。俺の好きなものが、この時代にもハマったみたいなね。充実感がある。
レペゼン:
そのバイブス、本当にヒップホップを感じますね。
ヒロトさん:
確かに、音楽も同じだよね。SELL OUTしないってことだよね。笑
自分のスタンスを変えずに思ってることだけを表現しても今は非難されないし、音楽でもそのスタンスで売れてる、ってすごいことだと思う。
レペゼン:
確かに自分を貫いて、売れている人も増えて来てるかもしれないですね。
ヒロトさん:
本人の素性がわかりやすくなってるからかもね。「こういう人が、こう考えてやってることだからいいんじゃない?」って許容される。
レペゼン:
確かにSNSで個人が見えるようになってますよね!運用の方法によっても見せ方変えてきてますし。
ヒロトさん:
ブランディング力が高い人はSNSでの発信量をあえて減らして、情報に価値を持たせたり、戦略的にやってますよね。必要最低限の情報発信をしてると、情報が出た時にみんな「きたー!!」って思うからね。
レペゼン:
未知の方が面白いですよね。もしかしてこんなこと考えてるのかな、って想像するのも楽しいし。
ヒロトさん:
インターネット上だと特に、言葉の数が増えると安っぽく見えるからね。ミステリアスな方が魅力があると思います。出そうと思えば、普段どこで飯食ってるかわかっちゃうわけじゃない?それってつまんない。まあでも、すげー時代だぜ!
レペゼン:
本当すげー時代ですよね!
▼STADIUM
Instagram:stadium_03
▼三浦寛澄
Instagram:hirotomiura
Interview:ABE HONOKA
Writer:中崎史菜
日本のストリートをレペゼンしよう。