Interview

2018.11.29 Thu

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レペゼンインタビュー:DJ WATARAI ストリートの定義

過去があって今がある、そして未来はどうなる。変化するシーンをDJ WATARAIが切り取る。

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前編で語られた、ヒップホップの古き良き時代。しかし、単にその時代を過ごしたわけではなく、”時代を作ってきた”のがこの男DJ WATARAIだ。柔らかな物腰とは裏腹に、うちに秘めるストリート、ヒップホップへの想いは並のものではない。後編はそんな想いをさらにぶつけてもらった。DJ WATARAIから見るうまいDJとは?そして彼の目に今のストリートシーンはどう映るのか。今日、現場に行くあなたは必見です!

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生き残るDJ、うまいDJとは

レペゼン:
DJとかダンサーとかいっぱいいるとは思うんですけど、稼げるようになる秘訣は何だと思いますか?

DJ WATARAI:
同じ質問をこないだ若いラッパーの子に聞かれたんだけど、何ですかねえ。
ラッパーに関しては、ヒット曲を作るしかないと思うんですよ。今、バズらせ方はたくさんあるから、話題曲を作るしかない。DJに関しては難しいよね。

レペゼン:
キャラ、個性ですかね?

DJ WATARAI:
確かにそうかもね。MARZYとか受けてるもんね。キャラ立ちする、って大事かもしれない。

レペゼン:
昔と変わってきていると思いますか?

DJ WATARAI:
僕の時代はDJがいなかったから、DJやってるだけですごかった。ある意味、いい時代だったんだよね。「家にレコード何枚あるの?300枚?すごいね。今度やってよ!」で成立してたし。だから、あの頃は単純に、技術やどんな曲を知っているかが求められてたんだと思います。

レペゼン:
では、今は?

DJ WATARAI:
今もそれは大事だけど、稼ぐとなると自分だけにしかできないDJスタイルで個性を出していくのが大事じゃないですか。
DJ FUJIみたいにロックに特化するとか。DJ KOCO a.k.a SHIMOKITAくんみたいにセブンインチだけでやるとか。

レペゼン:
なるほど。でも個性を出すのって難しいですよね…色々なDJを見てきて、「このDJうまいな!」っていうのはどこで判断していますか?

DJ WATARAI:
まずはスクラッチの技術かな。あとは、今だと同じヒップホップでもトラップがあるから、例えば1時間という枠なら、1時間の流れをどう使うのかっていうのがポイントかな。

レペゼン:
全体をどう構成していくかってことですね。

DJ WATARAI:
そうそう。昔は1時間かけて徐々にあげていく!って決まってたけど、今は行ったり来たりするのが多いよね。それを自然にやる人と、強引にやる人がいる。トラップやってたのに気づいたらレゲエなってた!みたいな。とにかく、いかに盛り上げられるかが重要かな。

レペゼン:
なるほど。ヘッズとしては、気持ちよく乗せてもらってるのが一番嬉しいです。今までで、「一番喰らったー!」っていうDJは誰ですか。

DJ WATARAI:
KENSEIくんかな。

レペゼン:
おーなるほどー!!こちらもレジェンド!!
では、喰らったラッパーは?

DJ WATARAI:
ラッパーは、MICROPHONE PAGERとMUROくん、Twigyかな。「日本人でもこんなかっこよくラップするんだ!」っていう衝撃がありました。その時はまだあまり日本語ラップ聞いてなかったから。

レペゼン:
その喰らった時期とか、日本語ラップを聞くようになったきっかけはどんなものでしたか?

DJ WATARAI:
当時、唯一日本語ラップが聞けたのが、下北沢のZOOっていうクラブで、MUROくん主催の「SLUM DUNK DISCO(スラムダンクディスコ)」っていうイベントでした。さんピンCAMPに出てたような人たちが、とにかくみんな集まっていて!

レペゼン:
豪華ですね!!

DJ WATARAI:
先輩がダンスするからって見にきてよって誘われて。そこで初めて日本語ラップのライブ見てすげーって感動しました。でも、それまでラッパーに会ったことなかったから、ラッパーの人たち「怖っ」とも思って。笑

レペゼン:
確かに、初めまして、だと怖い感じの人もいますもんね…笑

DJ WATARAI:
話すと全然いい人たちなんですけどね。笑

最近のストリートシーンについて

レペゼン:
今のストリートシーンについてはどう思いますか?

DJ WATARAI:
うーん。ぶっちゃけ、世代が違いすぎて、そういうところにいないからよくわからないんだけど。単純に思うのは、”ストリート”っていう概念が変わってるってことかな。

レペゼン:
ストリートの概念?

DJ WATARAI:
昔って情報がないから、MUROくんみたいなすごい人について何年も下積みしてたけど、今はラップ歴1年の人がYouTubeでバズっていきなりスターになるから、全然違いますよね。

レペゼン:
確かに、そうですね。

DJ WATARAI:
昔はとにかく渋谷に通って、顔を覚えてもらって、そこでコミュニケーションとるってところがスタートだったけど。今は”家”でできちゃうから”ストリート”なのかな?って。

レペゼン:
寂しさみたいなものを感じますか?

DJ WATARAI:
うーん。寂しいっちゃ寂しいけど。単純にすごい時代だな、と思います。

レペゼン:
確かに。

DJ WATARAI:
いきなり、ポケベルすっ飛ばしてスマホになってる感じ。笑

レペゼン:
SNSの発達で変わりましたよね。

DJ WATARAI:
SoundCloudで海外とも繋がれるし。ある意味、いい時代なのかもしれないですね。僕らは苦労した分、今となってはいい思い出だけど。別にその苦労は経験する必要はないから。

レペゼン:
でもそれが、WATARAIさんにとっては青春ですよね?

DJ WATARAI:
うん。思い出にはなってるけど、そこが目的じゃない。早くライブやって、音源出して、っていうところがゴールだから。昔は海外出るなんて考えられなかったけど、今は当たり前に交流があっていい時代だな、と思います。

レペゼン:
時代の変化をポジティブに受け止めてるんですね!

DJ WATARAI:
もちろんそうですね!あとは、スピード感がとにかく早いと思う。トラックを海外からパッとゲットして、家でやって、YouTubeあげて、ライブやって、って。

レペゼン:
それができちゃうっていうスピード感も求められてるかもしれないですね。
でもそのスピード感とは裏腹に、今、レコードやるのがまた流行ってますよね。

DJ WATARAI:
そうそうそう!でも絶対レコードでDJしたくないよ。面倒くさいし。地方とか嫌じゃない?笑

レペゼン:
確かに重いから、家出るの大変そう。

DJ WATARAI:
前にカートにレコード乗っけて、東京駅のエスカレーター乗ってたら、ケースごと落ちて大変だったよ。笑

レペゼン:
今でもレコードはありますか?

DJ WATARAI:
実家と今住んでいる所に半分ずつあります。でも、もうそろそろ処分しようと思っててちょこちょこ処分してる。笑

レペゼン:
処分しちゃうんですか!

DJ WATARAI:
渋谷区は燃えるゴミで捨てられるんだよ。笑
あとは、MUROくんがやってるフリーマーケットで300円くらいで売って徐々に減らしてってるんだよね。

レペゼン:
それ、ヘッズにとっては宝の山です!

最後に

レペゼン:
座右の銘を教えてください。

DJ WATARAI:
うーん。なんですかねー。一期一会かな。

レペゼン:
現場での出会いをイメージされていますか?

DJ WATARAI:
人との出会いでここまでやってこれているので。

レペゼン:
ここまでの話を聞いていると、本当に身にしみます…!
逆に新しい世代はもっと、リアルな出会いを大切にしなくちゃいけないかもしれないです。我々も現場での出会い一つひとつを大切にしていきます!

DJ WATARAI:
そうですね。

レペゼン:
何か告知はありますか?

DJ WATARAI:
毎週水曜日のAbema MIXを聞いて欲しいですね!
あと、毎週土曜日HARLEMでやってるMONSTERにぜひきてください。

レペゼン:
聞きます!遊びに行きます!!また近々、現場でお会いしましょう!インタビューは以上です。ありがとうございました!

 

現場に行けば、ブースで黙々と音をかけ続けるDJ。華麗に音楽を奏でながらも、その両目ではしっかりとシーンを捉えている。ラッパーと違い自分の声でアウトプットすることこそ少ないが、内には熱いバイブスが存在する。日本のヒップホップの草創期から今日まで現場に立ち続けるDJ WATARAIには誰よりも熱く、深い懐がある。
老若男女問わず愛される彼の姿から一つのことがわかった。日本のストリートの未来は明るい。まだまだ盛り上がる。そうだ、現場に行こう。

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▼DJ WATARAI
Instagram:djwatarai

Interview:ABE HONOKA
Writer:中崎史菜

 

日本のストリートをレペゼンしよう。

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