線一本にもエロスを吹き込む職人 / Peco – Gentle Ink Tattoo –

明るく気さくな性格とのギャップを感じるほどの自分のアートへのこだわり

ライター:レペゼン君

レペゼン:
タトゥーアーティストとしてやりがいを感じる時はどんな時ですか?

Peco:
お客さんが鏡を見る瞬間じゃないですかね。僕も後ろから鏡越しで見てるんですけど、その時のお客さんの表情がもうたまらないですね!

レペゼン:
お客さんの満足感が溢れた表情を見てる時ですね。

Peco:
完全なオーガズムですね。笑
気持ちいーってなります。笑
そこで全てが報われますよね。

レペゼン:
やっぱりそこなんですね。お客さんとしても、インクを拭き落として最初に彫りたてのタトゥーを見る時はやっぱり満足感出ちゃいますよね。

Peco:
無茶苦茶出ますね。Pecoさんで良かったみたいな満足感。僕も僕にしか絶対に作れないと思って作品作ってて、それを求めて長崎まで全国から来てくれるんですよ。お客さんの8割が県外の方なんですよね。

レペゼン:
8割も!そうなんですね!

Peco:
地方から地方ってアクセスが悪いじゃないですか。だから僕に彫られるために3連休を取ってくるんですよ。遅刻しないように前乗りして、終わるのも何時になるか分からないから余計に1泊分取ってって。タトゥー彫る代金にプラスで、5万ぐらい資金が必要になるんですよ。

レペゼン:
確かにそうなりますね。

Peco:
それをしてでも北海道から沖縄まで、色んなところから来てくれるので、その分気持ちは大きくなりますよね。そういうのもあって東京出店を考えてるんですよ。東京だったらどこからでもアクセスできるじゃないですか。そうすればみんなももっと来やすくなると思うんですよね。

レペゼン:
そうですね。それだけ期待を持って来てくれる人が、彫り終わった後で満足感のある表情を浮かべてるのを見ると気持ち良いし、やりがいを感じるんでしょうね。

Peco:
時間もお金も使って来てくれてますからね。

レペゼン:
それぐらいの事をしてでもPecoさんに彫ってもらいたいって事ですよね。

Peco:
そう言ってくださる方がいっぱいいるから僕も全力でやれますよね。

レペゼン:
カッコいいです!
逆に仕事をしていて一番辛かった事、しんどかった事はなにかありますか?

Peco:
ないです!

レペゼン:
何事も楽しんでるぐらいの感覚ですか?

Peco:
タトゥーアーティストとして生きたいと思った僕が、タトゥーアーティストとして生きられてるので幸せですね。今とか一番忙しいですけど、本当にありがたいの一言ですね。

レペゼン:
素晴らしいです!
では、普段の仕事で気を付けている事や心がけている事はなにかありますか?

Peco:
この質問ってインタビューを受けるとよく聞かれるんですよね。だから毎回なにかしら捻り出して答えていたんですけど、なにかなってずっと考えてるんですよ。それでこの間、車を運転してる時にこの事を思い出して、今回のインタビューでもまた聞かれると思って考えてたんです。笑

レペゼン:
想像通りの質問ですみません。笑
考えた結果どうでしたか?笑

Peco:
その時に答えが見つかったんですよ。それは”全て”だって事に気付いたんです。一個これが大事って物がなくて、逆に一つでもないがしろにしたら良い作品は出来ないんですよ。

レペゼン:
なるほど!

Peco:
デザインのクオリティが良い物を作る事はすごく大事だけど、同じぐらい彫る技術も大事で、同じぐらい道具の手入れも大事なんですよ。それこそ接客だって大事で、全てがハイクオリティでないと本当に良い作品はできない。だから特化してこれって言う物がない事に気付きました。

レペゼン:
一貫して全ての事に全神経を集中させているんですね。

プロフィール

  • Peco

    Peco

    長崎県佐世保市のタトゥースタジオ「Gentle Ink Tattoo」の代表。 独学でアーティストとしてのキャリアをスタートした後に、アメリカやフランスなど海外各国で10年以上もの間、ゲストワーカーとしての経験を積んで日本に帰国。独特の感性と浮世絵をベースとした彼の作品を求めて、日本全国から数多くの人が彼のスタジオに訪れる。フランスで昇華された彼のアートのテーマはエロスであるが、決して直接的で下品なものではなく、色気や妖艶さを感じさせてくれる。2021年冬には、待望の東京店をオープンする。